人材マネジメントや雇用問題に詳しく、「雇用のカリスマ」の異名を持つ講師の海老原嗣生氏は「ここ5~10年で日本人の働き方は猛烈な勢いで変化している」と指摘します。「女性は家を守り、男性は“企業戦士”として企業に仕えた戦後から高度成長期時代の働き方や価値観は、もはや過去のものです」
親世代では“常識”だった男性中心の組織を前提とする労働環境や企業文化は、今では「働きながら子育てをすることへの不安要因」として捉えられています。
家族の在り方に対する“常識”も急激に変化しています。結婚・出産後も共働きが当たり前となった20~30代の男性社員は、親世代に比べて家事や育児にも積極的です。例えば、今は父親が子どもの学校行事に、有給を取って出席することはごく普通のことになっていますが、親世代の時代はそうではありませんでした。