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下肢閉塞性動脈硬化症

検査方法

下肢閉塞性動脈硬化症の検査方法は?

下肢の血液障害を疑った場合、以下のような検査を施行します。これらの検査では足に血流障害があるのか?その部位はどこか?軽症か重症か?といったことを調べます。(図1)

  • 触診:動脈の拍動をチェックします。左右の足の付け根の動脈、膝の動脈、足先の動脈を指で触って、脈が触れるか?強さは?左右の差などを見ます。その際に足が冷たくないか、足先に傷がないかも診るようにします。
  • ABI検査(安静時・負荷時):足の血圧と手(上腕)の血圧を同時測定する血圧計で、左右上腕、下肢の血圧を4点同時に測定する簡便な検査です。これらの比で足の血圧が低くないか調べるきわめて大切な検査です。足の血圧が上で0.9以下になると足の動脈のつまりが強く疑われるようになります。跛行患者さんは安静時は正常のこともありますので運動負荷で測定することもあります。
  • TBI検査:ABIと同じ方法で、足の親指の圧を測定します。
  • SPP検査:皮膚灌流圧の測定レーザーで皮膚の毛細血管の血流を測定する検査です。足に潰瘍のある患者さんなど足の虚血の強い患者さんに検査を行います。
  • トレッドミル検査:運動しながら行う心電図検査です。心電図、血圧をモニターしながらだんだん速くなったり坂道になったりするベルトコンベアの上を歩いて検査します。足の痛みがでる距離や、運動負荷後の足の血圧を測定して足の血の流れを評価します。
  •  超音波(エコー)検査:足の動脈の血流を測定する検査でエコーの機械で行います。簡単にできるので、、外来で足の動脈の状態を把握できるようになります。また血管の治療を受けた後は、ABIとこのエコーで経過観察をします。
  • MRAおよびCT(画像検査):CTは血管造影剤を血管内に注入して、足の動脈を映す検査です。正確できれいな画像が得られますが、造影剤の使用や放射線被ばくという問題もあります。一方、MRAはCTと異なり造影剤を使用せず放射線被ばくもない点が優れていますが、画質ではCTにやや劣ります。
  • 血管造影(カテーテル検査):造影剤を直接動脈内に注入して撮影します。正確に評価ができて、詰まっている血管が明らかになりますが、通常は治療が必要と判断した際に行います。
下肢閉塞性動脈硬化症の検査方法:超音波(エコー)検査、ABI検査、トレッドミル検査、SPP検査

図1 

本サイトの内容は、医師の診察に代わるものではありません。病状や治療に関しては、必ず主治医の診断を受けてください。