腰部脊柱管狭窄症
脊椎のしくみと働き
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脊椎のしくみと働き
脊椎とは、普段わたしたちが背骨と呼んでいる部分です。脊椎は「体を支える」「体を曲げる・伸ばす・ひねる」「神経や臓器を保護する」などの重要な役割をもっています。
一般的に背骨と呼ばれる脊椎は26個の骨が連なってできています。
26個の脊椎は5つのブロックに分かれていて、上から
以上の順に分かれています。
脊椎は前方部の椎体、後方部の椎弓(ついきゅう)、棘突起(きょくとっき)の3つの部位から成り立っていて、それらの間に脊髄、馬尾(ばび)といった神経が通る脊柱管というトンネル状の穴があります。椎体と椎体の間には椎間板が挟まり、互いに連なって柱状になっています。
脊椎は通常正面から見るとまっすぐですが、横から見ると、頚椎と腰椎は前弯(ぜんわん)と呼ばれる前に反った曲がり方、胸椎と仙骨は後弯(こうわん)と呼ばれる後ろに反った曲がり方をしており、全体的にS字状のカーブをしています。このカーブにより、体をバランスよく支え、運動によって体に受ける衝撃や筋肉への負担を緩和したり、曲げ伸ばしやひねりの動作が可能となります。
このように脊椎は体を支え、神経を保護する大切な役割をもっています。
椎間板は椎体と椎体の間に挟まっている板状の軟骨組織です。
弾力性の高い構造をしていて、体を動かしたときの衝撃を吸収するクッションのような働きをします。この働きによって、私たちは体を前後左右に曲げたり、ねじったりすることが可能となります。
椎間板の中央には髄核(ずいかく)と呼ばれる水分を多く含むゼリー状の柔らかい物質があります。そのまわりを取り囲むように線維輪(せんいりん)と呼ばれる組織が何層にも重なって髄核を守っています。
椎間板は常にストレスがかかっているため、年齢を経るにつれて衝撃を吸収しにくくなり、腰痛のもととなります。
脊椎に関わる神経として脊髄、馬尾(ばび)と呼ばれるものがあります。これらの神経は脳からでている中枢神経で、手足を動かしたり、痛い・熱いなどの知覚を伝えるなど、非常に大切な役割をもっています。脊髄は腰椎のあたりから馬の尾のような細かい神経が束になった馬尾と呼ばれる神経になっています。
脊髄、馬尾は脊椎の中央にある脊柱管という、骨の穴が縦に連なって出来ているトンネルのような空間の中を通っていて、外部の刺激から守られています。脊髄は、それぞれの脊椎で脊柱管から外へ枝分かれしています。枝分かれした神経は神経根と呼ばれ、手足をはじめ全身の末梢神経へと伸びています。これらの神経へは脊髄、馬尾を経由して、脳からの命令を筋肉に伝えたり、逆に皮膚や関節からの痛みなどの感覚を脳に伝えます。
このように脊椎に関わる神経は日常における動作や、知覚・感覚といった重要な体の機能を司っていて、これらの神経が障害されることにより、さまざまな症状が現れます。
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