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食事をする家族

糖尿病

インスリンポンプ療法
とは

糖尿病の治療で大切なのは日々の血糖を管理することです。インスリンポンプを使用することで、個人の生活スタイルに合わせてインスリン量や注入方法を、細やかにまた速やかに調整することが可能となり、食事や仕事、運動など毎日の生活を自由に楽しむことができるようになります。

インスリンポンプ療法のしくみ

インスリンポンプは、インスリンを持続的に注入する小型のポンプです。2~3日に1回針を刺すだけで、簡単なボタン操作でインスリンの注入量や注入タイミングを調整でき、人目を気にせずに注入できます。
カニューレ(柔らかく細いチューブです。ここからインスリンが注入されます。)、超速効型インスリン(インスリンポンプから電動(乾電池使用)で少しずつ注入します。)、インスリンポンプ(簡単なボタン操作でインスリンの注入量や注入タイミングを調整できます。)

インスリンポンプは携帯電話や携帯音楽プレイヤーほどの大きさで、皮下に刺されたカニューレという柔らかく細いチューブからインスリンが注入されます。状態に合わせて必要なインスリン量を少量ずつ注入することができます。

  • 基礎インスリン:少量ずつ24時間持続的に注入
  • 追加インスリン:食事に合わせて必要なインスリンをポンプのボタンで注入
食事や運動など、急に予定が変更になっても、途中でインスリンの注入を止めたり量を増減したりすることが可能です。
生活スタイルに合わせた注入で適切なインスリン分泌パターンを維持できます。(食事内容や量に合わせて注入、持続的に自動注入)

インスリンポンプ療法の注意

このようにインスリンポンプを使用すると、インスリンを少量ずつ24時間持続的に注入したり、食事や高血糖に対してまとまった量を追加したり、血糖値のコントロールと健康維持に役立ちます。一方、インスリンポンプの使用中に、機器が機能せず数時間インスリンが注入できなかった場合は、生命を脅かす合併症が生じる恐れがあります。インスリンポンプ療法を開始する際には、機器の使用方法やトラブルの対応法などトレーニングを受けます。またインスリンポンプ療法をサポートする各種の医療専門家がいます。インスリンポンプ療法の注意点を理解し、専門家からサポートを受けながら、快適で自由な生活を目指しましょう。

リアルタイムCGM (Continuous Glucose Monitoring) とは

リアルタイムCGMとは、お腹などの皮下組織に専用のセンサを装着し、連続的に血糖値の参考となるセンサグルコース値を記録する、持続グルコース測定のことです。センサグルコース値の変動推移を見ることができるため、より適切で安全な治療のサポートとして用いられ、次のようなメリットがあります。

  • 低血糖や高血糖を予測できるので余裕をもって対策を講じることができる
  • 食事や運動・薬剤と血糖変動がどのように関係しているかを理解しやすい
血糖自己測定(SMBG)、持続グルコース測定(CGM)
血糖値の参考値となるセンサグルコース値を、皮下に装着したグルコースセンサとトランスミッタで、モバイル機器もしくはインスリンポンプ機器へ送信します。(イラスト)
リアルタイムCGMの装着イメージ(イラスト)

SAP (Sensor Augmented Pump: サップ) 療法とは

SAP療法(サップ療法)とは、リアルタイムCGMを併用したインスリンポンプ療法のことです。CGMで測定されたグルコース値がリアルタイムでインスリンポンプのモニタ画面に表示され、血糖の変動傾向をいつでも確認することができます。SAP療法には、次のような機能があります。

  • CGMアラート:CGMで測定されたグルコース値が一定の範囲を超えて上昇または低下した場合、アラート(音や振動)でお知らせする機能
  • 注入一時停止:CGMで測定されたグルコース値があらかじめ設定した下限値に到達、または下限値に近づくと予測されると、基礎インスリンを自動で一時停止し、グルコース値が回復すると基礎インスリン注入を自動で再開する機能
SAP (Sensor Augmented Pump) 療法とは? データは無線でポンプに送信します、ビジュアルで血糖変動を確認、低血糖/高血糖の可能性をアラートでお知らせ

HCL (Hybrid Closed Loop: ハイブリッドクローズドループ) 療法とは

SAP療法には、HCL療法を使用できる機種があります。

HCL療法は、リアルタイムCGMを併用したインスリンポンプが、基礎インスリンを自動調整するテクノロジーを用います。リアルタイムCGMが測定したグルコース値に基づき、システムが状態に合わせて時間ごとの基礎インスリンの量を自動調整します。

チャート:スマートガード™オートモード 基礎インスリン自動調整

SAP療法 リアルタイムCGM併用 インスリンポンプ療法 - (05:41)

本サイトの内容は、医師の診察に代わるものではありません。病状や治療に関しては、必ず主治医の診断を受けてください。