心不全
治療機器
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治療機器
監修:弘前大学医学部附属病院 教授 奥村謙先生
心臓再同期療法(CRT)に使用する両室ペースメーカは、微弱な電気刺激を心臓の左右両方の心室に送り、心臓が血液を効率的に送り出すようにするための医療機器です。
CRTは英語の、‘Cardiac Resynchronization Therapy(CRT)’の頭文字で、日本では、「心臓再同期療法」や「両室ペーシング」、または「CRT」と呼ばれています。
監修:弘前大学医学部附属病院 教授 奥村謙先生
心臓の収縮機能に問題があり、さらにこの治療を受けるための基準を満たしていれば、心臓再同期療法(CRT)用の機器を使用できる可能性があります。
心臓再同期療法(CRT)用の医療機器は、微弱な電気刺激を心臓の左右両方の心室に送り、心室全体を同期させて収縮を促します。これによって心機能が改善し、血液と酸素が体に送り出されます。
機器には、心臓の心室全体の同期を目的とする「両室ペースメーカ(CRT-P)』と、これに除細動機能が加わった「CRT-D」と呼ばれる機器の2種類があります。いずれも心臓のポンプ機能を調節し、血液の拍出を改善します。また、心拍が遅すぎる場合には正常な値に近づけるように促します。
機器の本体は、金属製のケースに電気回路と電池が内蔵されたもので、CRT-Dの方がやや大きく、懐中時計ほどの大きさです。
CRT-PとCRT-Dのいずれの機器が適しているかは、患者さんの病状をみて主治医が判断します。
両室ペースメーカ(CRT)本体
両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)本体
実際の手術では、この機器本体と一緒に、リードと呼ばれる細い導線も体内に植え込まれます。リードは、心臓からの電気信号を検知して、それを機器に伝え、同時に心臓に必要な刺激を送るという重要な役割を持ちます。
また、心臓再同期療法に使用する付属装置に、プログラマという専用のコンピュータがあります。これは、機器をプログラミングしたり、心不全の治療に役立つ情報を機器から取得するために病院や診療所で使用します。
治療には効果とそれに伴うリスクがあります。CRTがあなたに適した治療であるかどうかについては、医師にご相談ください。
監修:弘前大学医学部附属病院 教授 奥村謙先生
心臓再同期療法(CRT)は、臨床的にその効果が証明されている心不全の治療方法です。この治療に使われる医療機器は、微弱な電気刺激を心臓の左右両方の心室に送り、両心室を同期させて収縮を促します。これによって心機能が改善し、血液と酸素が体に送り出されます。
心臓再同期療法(CRT)と薬物療法を同時に行うことで、心不全の症状が軽減され、運動耐容能が向上し、日常生活における多くの活動を再開できるようになります。そのため、心臓再同期療法(CRT)は、患者さんのQOL(生活の質)の改善をもたらすことがわかっています。ただし、この治療は薬物療法を補うために行われるものですので、主治医が処方する薬を使用し続けることが推奨されます。
機器の植え込み手術では、皮膚切開が必要で、またリード線を心臓内に挿入するため、手術に伴う合併症の可能性があります。植込み型機器の手術における、手術部位の感染症、機器の材料に対する過敏症などが治療のリスクとして挙げられます。
また、機器の植え込み後には、電磁波などを発する一部の電化製品、医療機器の使用の制限があります。
心臓再同期療法(CRT)は心不全の症状を持つすべての方に適した治療というわけではありません。植込み型機器を使った治療の適応となるかどうかは、主治医とご相談ください。
このほか、治療の効果とリスクについて医師からの説明を十分に受けてご理解いただき、治療を行うべきかについて医師とご相談ください。この治療を受けた多くの患者さんが日常生活を取り戻していますが、実際の効果は個人により異なります。
監修:弘前大学医学部附属病院 教授 奥村謙先生
植込み型心臓再同期療法(CRT)による治療を検討されている患者さんから寄せられる質問にお答えします。
植え込み手術は、通常、局所麻酔で行われ、開胸手術は行いません。心臓内に留置したリードが安定するまでの期間や術後の状態により、退院までの日数には個人差があります。詳細については、医師にご相談ください。
患者さんの中には、機器を植え込んだ場所が外から見てわかってしまうほど膨らんでしまうのではないかと心配される方もおられます。実際、機器は胸部鎖骨の皮膚の下に植え込むのが一般的であるため、患者さんの体型によっては、植え込んだ部分の皮膚が膨らんでみえることがあります。体格のいい方では外から分からないくらいになることもあります。
治療を受けた患者さんの多くが、手術前よりも活動的な生活を送ることができるようになっています。その一方で、控えなければいけない運動や日常生活についての注意があります。詳細については、医師にご相談ください。
意識を失うリスクがある患者さんは、ご自身や周囲の人が危険にさらされるような活動には参加を控えるなどの工夫が必要です。ただし、ほとんどの患者さんは、手術から完全に回復すると通常の生活に戻ります。
電気ショックは心室細動(心停止)が発生した場合に自動的に出て救命します。突然ドーンと胸を打たれた、クラクラした、気分が悪くなった、ぼんやりしたなどの声が聞かれます。しかし、このショックで危険な不整脈が止まったことが大切です。電気ショックを受けたら何をすべきかを事前に医師と話し合い、計画を立てておく必要があります。
本サイトの内容は、医師の診察に代わるものではありません。病状や治療に関しては、必ず主治医の診断を受けてください。