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あれこれ知りたい脳動脈瘤のこと

監修
大石 英則先生
順天堂大学医学部附属順天堂医院
脳神経外科・脳神経血管内治療学講座 教授

脳動脈瘤とは?

脳動脈瘤の代表例、くも膜下出血のイメージ

脳動脈瘤とは、頭のなかの動脈にできた風船のような「こぶ(瘤)」のことです。動脈の分かれ目などにできることが多く、大きさは2ミリぐらいの小さいものから25ミリを超えるような大きいものまで様々です。

脳動脈瘤が破裂すると「くも膜下出血」を起こします。主な症状は、“かみなりに打たれたような”とか“経験したことがないような”と表現される、突然現れる非常に激しい頭痛です。多くの場合は吐き気もあり、意識を失ってしまう方もいます。

どんな治療方法があるの?

開頭術(クリッピング術)

脳動脈瘤の主な手術には、頭を切り開いて行う“開頭(かいとう)術”、カテーテルと呼ばれる細長い管を使って血管の中から手術を行う“血管内(けっかんない)治療”(コイリング術、フローダイバーターを使った方法)があります。

頭を切り開いてから脳の割れ目を通じて動脈瘤を探し出し、ネックと呼ばれるこぶ(瘤)の入り口にクリップをかけます“。クリッピング術”と呼ばれます。

血管内治療(コイリング術)

足の付け根にある大腿動脈からカテーテルを挿入し、レントゲン線を利用して血管の中にカテーテルを押し進め、こぶ(瘤)の中にコイルと呼ばれるとても軟らかく細い金属の糸を埋めます“。コイリング術”と呼ばれます。

血管内治療コイル塞栓術 - (03:28)

血管内治療(フローダイバーターを使った方法)

特殊な治療法として“、フローダイバーター”と呼ばれる細かい網目を持つ金属製の筒を血管の中に置くことで、半年~1年程度かけて脳動脈瘤を消失させることもできます。ただし、フローダイバーターを用いた血管内治療は限られた医療機関でしか行われておらず、治療できる脳動脈瘤にも制限があります。

大型・巨大脳動脈瘤治療用 フローダイバーターシステム - (01:33)