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注)このリリースは、Medtronic plcがアイルランド(ダブリン)の現地時間2022年11月7日に発表したプレスリリースを日本の報道機関向けに翻訳したものです。英文プレスリリースは、こちらをご参照ください。なお、本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英文プレスリリースを優先します。

2022年11月28日

報道関係各位

SPYRAL HTN-ON MED試験は、他のSPYRAL HTN 腎デナベーション試験と同様に有意義な臨床効果を実証

2022年11月7日 - ヘルスケアテクノロジーのグローバルリーダーであるMedtronic plc (NYSE:MDT 以下、メドトロニック)は本日、SPYRAL HTN-ON MED臨床試験の全コホートからの6ヵ月結果を発表しました。本データは、本日、米国心臓協会(AHA)サイエンティフィック・セッション2022において、Late-Breaking Clinical Scienceとして発表されました。これにより、メドトロニックはSymplicity Spyral™ 市販前承認(PMA)パッケージの最終モジュールを審査と承認のために米国食品医薬品局(FDA)に提出しました。

降圧剤による加療中の患者でメドトロニックのSymplicity Spyral 腎デナベーション(RDN)システムによる治療を受けた被験者は、重要な副次評価項目である診察室収縮期血圧(OSBP)において、シャムと呼ばれる模擬的な手技の被験者(以下、対照群)と比較して、統計的に有意かつ臨床的に意味のある低下を示しました。ただし、主要評価項目である24時間自由行動下血圧(ABPM)については、対照群の薬剤の増加やCovid-19の流行が臨床試験環境に与えうる影響により、RDN群は統計的に有意な低下を示すことができませんでした。また、本試験では、事前に設定した副次的評価項目であるWin Ratio(血圧低下と服薬負担の軽減を組み合わせたもの)を実施し、RDNの総合的な有益性の評価を可能にしました。Win Ratioは、対照群に対してRDNの有意性を示したことに加えて、本試験の主要な安全性評価項目である手技関連および臨床的な有害事象の発生率が低かったため、この評価項目を達成しました。

「ON MED試験では、臨床現場で最も一般的に使用されている診察室血圧の大幅な低下が示されました。さらに、ベースライン比血圧の低下も確認され、これまでのRDN試験と同様の結果が得られました。」と、Piedmont Heart Institute and Cardiovascular ServicesのChiefでSPYRAL HTN-ON MED試験のLead Principal InvestigatorであるDavid Kandzariは述べています。「意外なことに、RDNにより24 時間ABPMは低下しましたが、対照群と有意差はなく、主要評価項目は達成されませんでした。ON MED試験拡大群の患者の80%以上が、Covid-19パンデミック中にフォローアップを実施しました。パンデミック前に登録された患者と比較して、ベースラインの24時間ABPMに有意差が認められましたが、これはパンデミック中の患者の行動やライフスタイルの変化を反映している可能性があります1,2,3。さらに、対照群に割り付けられ、シャム手技を受けた患者は、RDNを受けた患者と比較して、フォローアップ期間中に服用している降圧剤の量が増加しました。これらの要因が、ABPMの差が予想よりも小さかったことに関与している可能性があります。」

SPYRAL HTN-ON MED試験は、利尿薬、カルシウム拮抗薬、ACE/ARB阻害薬またはβ遮断薬を含む最大3種類の降圧剤を処方されている高血圧患者を対象に、高周波(RF)ベースのSymplicity Spyral RDNシステムを使用したRDNの有効性(血圧降下効果)と安全性について検討した、グローバル無作為化シャムコントロール試験です。米国、欧州、日本、オーストラリア、カナダの42施設で、コントロール不良の高血圧患者337人が登録されました。RDN群と対照群を1対1に無作為で割り付けたパイロット試験を実施した後に(n=80)、拡大試験ではRDN群と対照群が2対1で無作為に割り付けられました(n=257)。結果は次の通りです。

  • ベイジアンの主要評価項目である24時間収縮期血圧の低下において、シャム手技を受けた対照群に対するRDN群の優位性は51%であり、達成されませんでした。ただし、夜間の収縮期血圧の低下は統計的に有意でした。
    • 24時間収縮期血圧の低下がRDN群で6.5 mmHg、対照群で4.5 mmHg(治療差 -1.9 mmHg、p=0.119)
    • 夜間収縮期血圧の低下がRDN群6.7 mmHgに対して対照群3.0 mmHg(治療差 -3.7 mmHg、p=0.01)
  • 本試験では、事前に指定された副次評価項目である、RDN群(n=199)と対照群(n=126)のベースラインから6ヵ月後のフォローアップまでの診察室収縮期血圧(OSBP)の変化量を達成しました。
    • RDN群では診察室収縮期血圧(OSBP)が9.9 mmHg低下したのに対し、対照群では4.9 mmHgで、統計的に有意差がありました(治療差 -4.9 mmHg、p=0.001)
  • 本試験では、SPYRAL HTN-ON MED試験および同OFF MED試験でプールされた、処置後 1ヵ月時点での主な有害事象および6ヵ月時点での腎動脈狭窄を評価し、主要な安全性評価項目を達成しました(p<0.001)。
    • 特にSPYRAL HTN-ON MED試験において、RDNは6ヵ月時点で手技関連および臨床的有害事象の発生率が低いことを示しました。
  • Win Ratioでは、RDN群とシャム群の間に有意差を示しました(p=0.005)。
  • 6ヵ月後の時点で、服薬負担は対照群で有意に高くなりました(p=0.04)。

メドトロニックのChief Scientific, Medical, and Regulatory OfficerであるLaura Mauriは、次のように述べています。「腎デナベーション(RDN)は血圧を下げ、高血圧患者の投薬量を減らすことが期待できます。また、本試験の安全性エンドポイントと、SPYRAL HTN ON試験およびOFF MED試験全体の総合的な安全性エンドポイントの両方を満たしたことから、改めてRDNの安全性が確認されました。」

SPYRAL HTN-ON MED 試験4は、メドトロニックのRDNを研究する最も包括的な臨床プログラムであるSPYRAL HTNグローバル臨床試験プログラムの一部であり、SPYRAL HTN-OFF MEDピボタル試験5および現在登録中のSPYRAL AFFIRM試験を含みます。メドトロニックのRDNプログラムは、Global SYMPLICITY Registry (GSR) 6からのリアルワールドデータに加えて、世界中で治療を受けた2万人以上の患者の経験に裏付けられており、降圧剤の投薬有無やベースラインの心血管リスクが高い患者を対象に研究されています。

「複数の試験を通じて実証された一貫したベースライン比血圧の低下に加えて、今年のThe Lancet 7,8の2つの重要な文献で取り上げられた、主要なメドトロニックの試験から得られた長期データも、RDNの持続性と『常に有効(Always ON)』効果を実証しています。」と、メドトロニックのカーディオバスキュラーポートフォリオの一部であるコロナリー リーナルデナベーションのSenior Vice President and PresidentのJason Weidmanは述べています。「本日発表したON MED試験の結果は、この治療法に関する安全性と有効性の広範なエビデンスの追加資料となるものです。この結果を受けて、当社はSPYRAL HTN臨床プログラムから入手可能なすべてのエビデンスを含むPMAパッケージをFDAに提出しました。私たちは、この重要な治療法を必要としている何百万人もの米国の患者さんに提供できる可能性をとても楽しみにしています。」

Symplicity Spyral RDN システムは、世界60ヵ国以上で商業使用が承認されていますが、米国、日本、およびカナダでは研究使用に限定されています。

【投資家およびアナリストへのブリーフィング】
メドトロニックは、2022年11月7日(月)午後5時から午後6時(米国中部標準時)に、腎デナベーションに関する投資家およびアナリスト向けブリーフィングをウェブキャストで開催します。ウェブキャストでは、SPYRAL HTN-ON MED無作為化試験の6ヵ月間の主要結果等のメドトロニックの臨床データに関するコメントを含め、メドトロニックのコロナリー リーナルデナベーションの経営陣による発言が予定されています。ライブ音声ウェブキャストには、11月7日にinvetorrelations.medtronic.com の投資家向けイベントのリンクをクリックしてアクセスすることができます。ウェブキャストから24時間以内に、同じウェブページで再生を視聴できるようになります。このイベントは、AHA 2022の公式プログラムには含まれません。

【メドトロニックについて】
大胆な思考。より大胆な行動。私たちはメドトロニックです。Medtronic plc(本社:アイルランド、ダブリン)は、ヘルスケアテクノロジーをグローバルにリードし、人類が直面している多くの困難な健康課題に積極的に取り組み、ソリューションを探し、見つけ出します。150ヵ国以上にまたがる情熱を持った9万5千人以上の従業員からなるグローバルなチームを団結させているのは、「人々の痛みをやわらげ、健康を回復し、生命を延ばす」という私たちのミッションです。私たちは70以上の健康課題を治療する、心臓植込み型治療機器、手術支援ロボット、インスリンポンプ、外科用手術機器、患者モニタリングシステムなどの多様なテクノロジーと治療法を提供しています。
私たちは、多様な知識、飽くなき好奇心、そしてそれを必要とするすべての人を助けたいという思いを原動力に、革新的なテクノロジーで、1秒に2人の人々の生活を、毎時間、毎日、変え続けていきます。メドトロニックは、インサイト(洞察)に基づいた治療法の提供、人を第一に考えたエクスペリエンス、そして世の中により良いアウトカム(結果)をもたらすことに注力していきます。
私たちは何ごとにもエンジニアのマインドを持って、想像を超えるものを創り出します。
メドトロニック(NYSE:MDT)についての詳細はWebサイト www.medtronic.com、及びTwitterで@Medtronic、またはLinkedInをご覧ください。
将来の見通しに関する記述は、証券取引委員会に提出されたメドトロニックの定期報告書に記載されているようなリスクと不確実性の影響を受けます。実際の結果は、予想される結果と大きく異なる場合があります。

1

Kreutz et al. Journal of Hypertension 2021

2

Azzouzzi et al. Int. J. Environ. Res. Public Health 2022

3

Laffin et al. Circulation 2021

4

Kandzari D, Bӧhm M, Mahfoud F, et al. Effect of renal denervation on blood pressure in the presence of antihypertensive drugs: 6-month efficacy and safety results from the SPYRAL HTN-ON MED proof-of-concept randomised trial. Lancet 2018; 391: 2346-55.

5

Bӧhm M, Kario K, Kandzari D et al. Efficacy of catheter-based renal denervation in the absence of antihypertensive medications (SPYRAL HTN-OFF MED Pivotal): a multicentre, randomised, sham-controlled trial. Lancet 2020; 395:1444–51.

6

Mahfoud F, Mancia G, Schmieder R, et al. Renal denervation in high-risk patients with hypertension. J Am Coll Cardiol 2020; 75: 2879-88.

7

Mahfoud, F, Kandzari, D, Weber, M et al. Long-term efficacy and safety of renal denervation in the presence of antihypertensive drugs (SPYRAL HTN-ON MED): a randomised, sham-controlled trial.
Lancet. 2022; 399: 1401-1410.

8

Bhatt DL, Vaduganathan M, Kandzari DE, Long-term outcomes after catheter-based renal artery denervation for resistant hypertension: final follow-up of the randomised SYMPLICITY HTN-3 Trial. Lancet. 2022; (published online Sept 18.).

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