2021年4月21日
日本メドトロニック株式会社

日本メドトロニック　脊椎手術に特化した手術支援ロボット
「Mazor X ロボットシステム」の薬事承認を取得

―更なる手術精度の高みを目指して―

日本メドトロニック株式会社（本社：東京都港区）は、脊椎固定術の治療に併用される「Mazor X （マゾール エックス）ロボットシステム」の製造販売承認を2021年3月18日に取得いたしました。Mazor X ロボットシステムは、手術計画の作成から術後のシミュレーションまでを一貫して提供する統合されたシステムです。サージカルアームとナビゲーション技術の融合により、より高い精度での手術手技の実現と患者さんへのより良いアウトカム（臨床上の成果）をもたらすことを目指しています。

「Mazor X ロボットシステム」（承認番号：30300BZX00081000）

Mazor X ロボットシステムは、脊椎固定術に代表される脊椎手術に特化した手術支援ロボットです。脊椎固定術とは、変性または変形した脊椎を脊椎固定用材料で固定し脊椎の安定性を高める手術で、腰部脊柱管狭窄症や腰椎変性すべり症などの治療として行われています。この手術により、脊椎由来の痛みの改善と早期離床および社会生活への復帰を目指して治療が行われています。日本では年間約6万例以上の脊椎固定術が実施されており、このうち60歳以上の症例が約8割にのぼります¹。高齢者の人口増加に伴い、脊椎固定術のニーズも増加していくことが予想されます。

クラニアル&スパイナルテクノロジーズ　バイスプレジデントの前田桂は、「高度な技術により低侵襲な手術を提供し患者さんの治療結果の改善に貢献できることをうれしく思います。Mazor X ロボットシステムは、脊椎におけるロボット支援ナビゲーション手術手技の発展を支えると考えています」と述べています。


メドトロニックは、インプラント、バイオロジカル製品、3Dイメージングシステム、電動サージカルツール、そしてナビゲーションとロボット技術などを融合した、手術手技全体を繋げる技術を提供することにより、医師、病院、そして患者さんに対して貢献すべく、取り組んでまいります。

Mazor X ロボットシステムの主な構成品
左：ナビゲーションカメラ　中央：サージカルモニタ　右：サージカルアーム

【脊椎固定術について】
脊椎固定術とは、2つ以上の椎骨を結合（癒合）する手術です。通常、神経を圧迫している部分を切除（除圧）し、患者自身の骨（移植骨）或いは人工骨を使用して修復できるように固定します。多くの場合、脊椎インプラントを用いて脊椎の安定性を高め固定する治療方法が選択されます。脊椎インプラントは、脊椎の変性、変形を伴う疾患に対して、脊椎に埋め込み、不安定な部分を固定化及び安定化させ、必要に応じて変形した部分を矯正する手術器具です。