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2021年3月1日
日本メドトロニック株式会社
―国際共同治験にて、自己血管内シャントの再狭窄部位への再治療回数が56%低減。患者さんの持続的な透析治療に貢献―
日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区)は、IN.PACT AV(インパクト エーブイ)薬剤コーティングバルーン(以下、IN.PACT AV DCB)の販売を開始することをお知らせいたします。
IN.PACT AV DCBは、血液透析を受けている末期腎不全 (ESRD) 患者さんの自己血管内シャント(以下、内シャント)における長さ100mmまでの狭窄病変に対する血管内治療デバイスで、日本で初めて承認された血管内用の薬剤コーティングバルーンです。バルーンに塗布された薬剤「パクリタキセル」を、バルーン拡張により血管壁に送達させ、再狭窄を抑制し再治療の頻度を低減することが期待されています。日本では2020年9月23日に薬事承認され、2021年2月1日に保険適用されました。
IN.PACT AV薬剤コーティングバルーン(医療機器承認番号:30200BZX00309000)
日本において透析患者数は約34万人を超え、そのうちの約97%(約33万人)が血液透析を受けています1。その多くは、持続的に血液透析を受けるために、人工的に動脈と静脈を結合した内シャントを必要とします。内シャントは透析患者さんのライフラインとなり、その血流を維持することは不可欠となります。しかしシャント化された静脈は、時間の経過とともに狭窄が生じやすく、その結果、内シャントの血流が低下して十分な血液透析が受けられなくなることがあります。内シャントの機能を回復させるために経皮的血管形成術(PTA)で狭窄を拡張する治療が広く行われていますが、再狭窄のためPTAを繰り返すケースも少なくありません。患者さんがより長期間にわたって同じ内シャントを使って透析治療を継続するため、再狭窄までの期間を延長できる新たなデバイスが求められていました。
国際共同治験において、IN.PACT AV DCBで治療された患者さんは、標準的な経皮的血管形成術(PTA)で治療された患者さんと比較して、術後6ヵ月時点における開存率が高く、かつ内シャントの再狭窄部位への再治療回数が56%少ないことが示されました2。
飯田橋春口クリニック 院長の春口洋昭先生は、次のように述べています。「血液透析患者さんにとってシャントを長期的に維持することは非常に重要です。狭窄に対するシャントPTA は、日本では1990年代から少しずつ行われるようになり、今では広く普及しています。今回、PTAバルーンにパクリタキセルという薬剤を塗布した『IN.PACT AV薬剤コーティングバルーン』の有効性・安全性が示され2、治療に新たな選択肢が加わりました。薬剤コーティングバルーンは、現行の標準的なPTAバルーンと比べて、よりシャントの開存期間を延長し、その結果として再狭窄に対する治療頻度を減らすことが期待されます。透析患者さんの身体的・精神的負担を低減しつつ、シャント維持に貢献する治療になりうることを期待しています」。
メドトロニックは、『人々の痛みをやわらげ、健康を回復し、生命を延ばす』というミッションのもと、心臓循環器および末期腎臓病のインターベンションのためのイノベーティブな医療テクノロジーを提供し、患者さんや医療従事者に臨床的かつ経済的な価値をもたらす製品やサービスの提供を通じて、さらなる貢献を目指してまいります。
「わが国の慢性透析療法の現況(2018 年 12 月 31 日現在)」 日本透析医学会
Lookstein RA, Haruguchi H, Ouriel K, et al. Drug-Coated Balloons for Dysfunctional Dialysis
Arteriovenous Fistulas. N Engl J Med. 2020;383(8):733-742. doi:10.1056/NEJMoa1914617