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2020年7月2日
日本メドトロニック株式会社

報道関係者各位

日本メドトロニック 急性期脳梗塞治療用の
吸引システム「Riptide™」、吸引カテーテル「React™」の販売を開始

日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区)は、急性期脳梗塞の治療に使用する吸引システム「Riptide™(リプタイド)」(以下、Riptide)の製造販売承認を2020年1月20日に、血栓吸引カテーテル「React™(リアクト)」(以下、React)の製造販売承認を2020年2月20日に取得し、2020年4月より保険適用を受け、両製品の販売を開始いたしました。

血栓吸引カテーテル React

(手前)血栓吸引カテーテル「React™」(医療機器承認番号:30200BZX00056000)
(奥)吸引システム「Riptide™」(医療機器承認番号:30200BZX00009000)
※React画像はカテーテル先端部を拡大したイメージ図です。

世界脳卒中機関(World Stroke Organization)によると、脳卒中は世界で死亡原因の二位にあげられており、2018年の厚生労働省の調査によると、日本における脳血管疾患による死亡は全体の7.9%に及びます。メドトロニックのニューロバスキュラー事業部では、より多くの脳梗塞患者さんの生活の質を改善することを最優先事項としています。

神戸市立医療センター中央市民病院副院長兼脳神経外科部長の坂井信幸先生は、「急性期脳梗塞に対する血栓回収療法は、2015年の5つのランダム化比較試験により、その有効性が示されました。*1近年、最も進歩した治療と言っても過言ではなく、その治療件数は飛躍的に増加しています。治療のポイントは血流をいかに早く再開通させるかであり、治療デバイスの進歩は、治療の発展に欠かせません。そのような中、今回、血栓回収療法の治療デバイスにReact、Riptideという新たな選択肢が加わりました。脳梗塞患者さんの治療に貢献するデバイスになりうることを期待しています。 」と述べています。

Reactは頭蓋内動脈に誘導可能な血栓吸引用の大口径カテーテルで、React-68(内腔0.068inch)、React-71(内腔0.071inch)の2種類があります。カテーテルシャフトの中層は形状記憶合金であるニチノールを用いた独自の構造になっており、蛇行の強い血管の中を通過する際も耐久性を維持し、病変部に迅速に到達できるように設計されています。RiptideはReactに接続する専用の吸引システムで、吸引圧を発生させることにより血栓を吸引・回収します。なお、Reactに吸引シリンジを接続しての血栓回収も可能です。

React による血栓吸引のイメージ

Reactによる血栓吸引のイメージ図

メドトロニックのリストラクティブセラピーグループのニューロバスキュラー部門のVice President兼General Managerであるステイシー ピューは以下のように述べています。「メドトロニックでは、臨床的および経済的な結果を改善することにより、医療のニーズに対応するサービスやソリューションの更なる発展に取り組んでいます。Riptide、React、Solitaire™ Platinumは、患者さんの治療の選択肢を広げる広範囲で互換性のある製品として提供しています。メドトロニックは、脳梗塞患者さんのために、技術を継続して向上させていきます。」

急性期脳梗塞は血栓などによって脳の血管が閉塞して血流が途絶え、脳の組織が壊死にいたることで脳機能が障害を受ける病気です。急性期脳梗塞に対する治療法の一つに、血管内にカテーテルを入れ、血栓を取り出して血流を回復させる血栓回収療法があります。本療法において使用され、血栓を除去するのに使われる医療機器が血栓吸引カテーテルやステントレトリバーです。近年、血栓回収療法によるクリニカルエビデンスに関するデータが整いつつあり、その治療数は年々増加しています。*2

*1 Berkhemer OA et al; N Engl J Med. 2015; 372; 11-20. Saver JL et al; N Engl J Med. 2015; 372; 2285-95. Campbell BCV et al; N Engl J Med. 2015; 372; 1009-18. Goyal JM et al; N Engl J Med. 2015; 372; 1019-30. Jovin TG et al; N Engl J Med. 2015; 372; 2296-306.
*2 RESCUE-Japan (Recovery by Endovascular Salvage for Cerebral Ultra-acute Embolism-Japan) study group 2016-2018

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